平成26年度作文入賞作品

☆小学校低学年☆

 

●優秀賞

『わたしのたから物』 鹿沼市立津田小学校 3年 畠山 美桜

わたしは小さいころ、こどものはの前歯をぶつけてしまいました。
せまい場所でふざけていたら、前のはをぶつけてしまって、はのしんけいが死んでしまいました。そしたら白かったはの色がだんだん黒っぽく色がかわってし まったのです。
黒っぽくなってしまった時は、わらう時やしゃべるときなど、お友だちに見えてしまうのがすごくはずかしくて、おもいっきりわらえませんでした。口を大きく あけることも、はずかしくて、手でかくすことがありました。
でも今は、まっ白い大人のはが生えてきてくれたので、おもいっきりわらえるようになれたのがとってもうれしいです。
だけど、もしぶつけたはが大人のはだったらと考えるとおじいちゃんやおばあちゃんになるまで、そのはをずっとつかう事になったのです。子どものはは生えか わるけど、大人のははその後一生つかっていく大事なはです。
これからずうっとつかっていく大人のはを白くてきれいなはのままでいられるように、大切にしたいと思いました。
でもそれは虫ばだって同じです。大人のはが一回虫ばになると、その後ずっと虫ばのはをつかう事になってしまいます。
わたしは今、虫ばが一本もありません。それは毎日、朝、昼、夜の三回はしっかりみがいているからです。これからもけんこうでまっ白なはでいられるようにつ づけていきたいです。
今回、この作文を書いてわたしがいつも、ふつうに使っていたはは、大切なわたしのたから物だと思いました。

 

☆小学校高学年☆


●最優秀賞

『自分の歯は自分で守ろう』 鹿沼市立みどりが丘小学校 4年 福田 彩乃

 「へえー、すごい取り組みだわ。」
母が、新聞を読みながらひとり言を言っていました。私は少し気になって、
「どうしたの?お母さん。」
と、母が読んでいた新聞記事をのぞきこみました。
 その記事には「歯のターニングポイント」という見出しの下に大きく「六十五歳対象に健診鹿沼市県内初」とありました。むずかしい字があってわたしにはよ く内容がわからなかったので、母にその記事の内容を教えてもらいました。母の話では、鹿沼市が市内に住んでいる六十五歳の人に、七月から十二月の月一回の けんしんのうち一回をむ料で行ってくれるということでした。また、そこでは口の中の病気がないか調べてくれたり、どんなものを食べたらいいか、どういう歯 みがきのしかたがいいのかを教えてくれたりするというものでした。
 「へえー。でもそれってそんなにすごいことなの?わたしたちは、学校に歯医者さんが来てくれて、むし歯がないかみてくれたよ。歯のみがき方は、保けんの 先生が教えてくれたし、どういうものを食べると体にいいか給食の先生が教えてくれたよ。」
と、わたしが母に言うと、
「小中学生は学校でいろいろ教えてくれるけれど、大人になると自分から歯医者さんに行かないと教えてもらえないのよ。よっぽど歯がいたくならないと歯医者 さんには行かないからね。そのうちに口の中の病気になったりして、いつの間にかけんこうでなくなったりすることもあるのよ。」
と、母が教えてくれました。
 わたしは、今回、むし歯だけでなく歯しゅう病や口の中の病気になると、体全体のけんこうにもかかわるということを初めて知りました。学校をそつぎょうし たら、歯のけんこうは自分で考えていかないといけないと思いました。しかしその記事には、これから、二十、二十五、三十、三十五才の人にも同じようなけん しんをするということも書いてあると母から聞き、学校をそつぎょうしても見守ってもらえているような気がして少し安心しました。
 母は、四十才のとき、市から「歯しゅうしっかんけんしん」というはがきがとどいたので歯医者さんに行こう、と思いながらも、仕事がいそがしくて、ついつ い行きそびれてしまったようです。
「これを機会に歯医者さんに行ってみようかな。」
と、言っていました。
 わたしは、これからも正しく歯みがきをしてけんこうに気をつけ、八十才になっても自分の歯が二十本以上あるように気をつけていきたいと思います。

 

●教育 長賞

『私の歯』 鹿沼市立菊沢東小学校 4年 佐藤 千夏

「ハイ、チーズ。」
カシャ。写真をとるときにいつも気をつけていることがあります。それは、わらわないということです。本当は、思いっきりわらいたいけど、わらうことができ ないのです。だって、わたしの歯にはきょうせいのきかいが付いていて、わらうとそのきょうせいのきかいも見えてしまい、何だかはずかしいのです。だから、 写真をとるのが少し苦手です。
「歯ならびがいい人はいいな。」
といつも思っています。だって、にこにこしたり、思いっきり大きく口を開けてわらえるんだから。
 きょうせいってどうしてやるのかな。痛いし、食べ物も食べずらくなるし、見た目も悪いし。やらなくてもいいんじゃないかなと思うこともありました。で も、そんな時は、お医者さんの言葉を思い出します。
「歯並びがよくなると、見た目だけでなく肩こりや頭痛などもなくなる人もいるんだよ。健康にも関係するんだ。歯みがきもしっかりできるようになるから、む し歯にもなりにくいんだよ。」
 歯って、色々な役わりがあるんだな、一本一本は小さいけれど、大きな力をもっていることに気が付きました。
 家族の中で、きょうせいをしているのは、わたしとお兄ちゃんです。おじいちゃんもおばあちゃんもお父さんもお母さんもきれいな歯をしていて、うらやまし いと思います。でも、がんばってきょうせいをして、歯を大切にしていけば健康的できれいな歯になることができるんだと思います。お兄ちゃんは、少しずつき れいな歯になっています。わたしもお兄ちゃんに負けないようにきれいな歯になり、写真でにっこりとえがおでうつれるようになるといいなと思います。
 


☆中学校☆

 

●最優秀賞

『歯の大切さ』 鹿沼市立西中学校 2年  市村 菜愛

「歯」は食べ物をかんだり、話したりする際に重要で大切な役割を持っています。私たち人間が生きていくには、歯を大切にしなければならないことを改 めて感じています。
 母が所属するママさんバレーのチームの練習に行った、ある日のことです。前歯が永久歯になって間もない頃のことでした。私はバレーのボールにまたがって 遊んでいました。そして…「ガンッ」と大きな音を立ててポールがのっていた台が壁にぶつかり、私は口を開けたまま反動でポールに顔を強打しました。そのま ま台から落ち、痛みのあまり下を向いて動けずにいました。何が起きたのかはよく分かりませんでした。ただ、それを見ていた母のチームの方が 「大変、市村 さん。
鼻血まで出てる。」と、母に知らせて下さいました。でも、床にポタポタと落ちる血は鼻血ではなく、歯ぐきから出ているものでしたー。
 後日、虫歯の治療などで何回か来ていた歯科でみてもらうと「上の右の前歯は、右端が欠けてしまっていて、神経も死んでしまっています。」と言われまし た。そしてその場で右の前歯の神経を抜きました。「もうこの歯は生きていません。歯ぐきの色も変わってくるでしょう。そして、将来は差し歯になってしまう と思います。」と告げられ、ショックを受けました。そのうえ「上の両前歯が前に出てしまっているので矯正をしなくてはなりません。」とも言われ、そんなに あの事故が歯に影響を与えてしまったのか、と思いました。私は、幼いころから「この子はあごが小さいから矯正するようかな。」と言われていましたが、あの 事故によってその必要性が高まってしまったのです。
 今、私は矯正によって上あご、下あごの骨を広げ、マウスピースによって上の前歯を入れ、下あごを前にだすということをやっています。例の右の前歯の歯ぐ きは紫色に変色してきていますし、動きやすくなっています。でも、広げたおかげでやっと下の前歯が上の前歯より前に出せるようになりました。前に出せるよ うになったのは最近で、とても嬉しく、食べることも楽になりました。話すのも自然になり、少しずつあの事故のことは忘れかけてきています。でも、歯を大切 にすることは絶対に忘れてはならないのです。
 矯正にはたくさんのお金と時間がかかります。私も矯正をし始めて今年で三年目になります。歯科医の方は、一生使う歯なので少しでも使いやすくなるよう、 丁寧に治療して下さいます。しかし、あの事故で失った歯は、もう二度と元には戻りません。だからこそ「一生使う」という意識を、一人ひとりが持つ必要性が あるのです。そのために毎日の歯みがきを必ず行い、何かあったらすぐに治療を受けようとしなければなりません。口内だけではなく、自身の健康を守るために も歯は大切にしなければならないのです。
 このように、歯は私たちの生活の中で重要な役割を果たしてくれています。歯がないと食べられませんし、話すこともできません。一生使える歯にしていくた めに、私は今日もまた歯をみがきます。そして、定期的に歯の診療に通います。それが、私があの事故から学び、決めたことです。
今までも、これからも自分の歯と健康を守るためにー。

 

●教育長賞

『虫歯予防について』 鹿沼市立東中学校 1年  鈴木 彩華

 私は小学校の時に虫歯になりました。歯医者さんに行くと、虫歯が大きくなってしまっていたため、歯を抜くしかありませんでした。 その日は、二本 同時に抜きました。歯を抜いたのは初めてだったので、あまりの痛さにとても驚きました。唇がしびれ、歯肉がはれて食べ物が食べづらかったのが、少しの間続 きました。その時私は、歯の大切さを改めて感じるころができました。
そして、今までの自分の生活を振り返り、しっかりと虫歯予防ができているのかを見直すことにしました。虫歯予防に一番効果がある歯みがきです。
 私は夜、毎日みがいていますが、朝は自分から進んでやることは、あまりありませんでした。
調べてみると虫歯の原因菌が一番増える時間は、夜寝ている間だそうです。それなので、夜だけみがいていても、朝起きると、菌がたくさん口の中にいることに なります。朝は忙しいからと言ってやらないと、虫歯になりやすくなることが分かりました。 次にみがき方を見直しました。
 私は、回数を数えながらやっていますが、ていねいに一本ずつはみがけていませんでした。奥歯は特に食べかすがつまりやすく、みがき残しが多いところで す。歯ブラシの先などを使ってていねいにみがくことで、虫歯の原因を減らすことができます。 次に食生活も見直しました。
 虫歯予防に効果的な食べ物を調べてみると、二つの種類があることが分かりました。
 まず一つ目は梅干しや酢の物などの「間接清掃食品」です。「間接清掃食品」は唾液を多く出させることで、口内の酸性化を防ぐ働きがあります。
 二つ目はにんじんやごぼう、レタスやセロリなどの食物繊維が豊富な「直接清掃食品」です。
「直接清掃食品」は歯の表面や粘膜を清掃したり、唾液の分泌を促進させたり、アゴの発達を助ける働きがあります。
 逆に虫歯になりやすくなる食品を「停滞性食品」といい、キャラメル、ポテトチップスなどのお菓子が代表例となります。「停滞性食品」は、歯にまとめてつ きやすく、汚れが取れにくいのが特徴です。また、歯は酸にも弱いため、炭酸飲料やレモン、グレープフルーツのジュースなどの酸によって、歯のエナメル質が 落ちてしまいます。つまり、食事によって、虫歯になるかならいのか、左右されているのです。私はこのようなことを学びこれからも意識して食べようと思いま した。
私は、今回自分が虫歯を予防できているかを見直ししたことで、虫歯にならないようにしよう、という意識が高まりました。皆さんもぜひ、自分の虫歯予防の仕 方を見直してみて下さい。 

 

●優秀賞

『歯みがきの秘密』 鹿沼市立東中学校 2年 伊藤 真歩

歯みがきは、虫歯や口臭を防ぐと言われてますがこの他にもいい事があります。それは風邪やインフルエンザなど歯以外の予防にもなるのです。 夜、寝 ている時にはほとんど唾液は出ません。朝起きてすぐの口の中は雑菌でいっぱいです。それなので朝起きて歯みがきをしないと、風邪やインフルエンザになる確 率は高くなってしまいます。最近では、病院・介護施設・学校でも呼びかけ、取り組んでいるようなので皆さんも朝一番の歯みがきをこころがけてみませんか。  皆さんは歯みがきを正しい方法でみがいていますか。もしかしたら間違っているかもしれないので、正しくない歯みがきの方法を三つ紹介します。 
一つ目は、食後すぐの歯みがきです。これを読んで驚いた人も少なくはないと思いますが実際はやってはいけません。食事中は大量に唾液が出ます。その唾液 は、消化液と言って若干ですが、歯を溶かしています。でもなくなったりはしません。歯は石灰化します。この食後の石灰化には三十分必要です。分かりやすく 言うと、食後三十分間は、歯の表面はボロボロです。つまり、食事の後すぐにみがくということは「ボロボロの歯に追い打ち行為」をしているということになり ます。解決するには、食後の三十分は歯みがきをしないということです。 二つ目は、歯みがき粉をつける前に歯ブラシに水をつけることです。歯みがきをする とき、なんとなく歯ブラシを濡らしていませんか。これは間違いなのです。私もよくやっています。なぜダメだと言うと、水をつけると歯みがき粉は早く泡立ち ます。それなので短時間で「みがいた気」になり、汚れや細菌が落ちていない場合があります。解決するには、歯ブラシが乾いている状態で歯みがき粉をつけま しょう。 三つ目は、一ヶ月以上使った歯ブラシで歯みがきをすることです。交換するときは大半、時期は決めていなく、毛先が広がってきたらだと思います。 歯ブラシは虫歯菌を取り除いていれますが、使用している歯ブラシは恐ろしいほどの虫歯菌が付着しています。一ヶ月以上使用した歯ブラシの菌をなくすことは できないので、こまめに交換することが大切になってきます。 意外と知っているようで知らないやってはいけないこと、自分も調べてみて驚きました。これか らは、調べたことを実行して虫歯にならない強い歯にしていこうと思います。 

 

●優秀賞

『歯は命の源』 鹿沼市立西中学校 2年 日高 曉

 キーン。それが歯医者で聴く、僕の一番嫌いな音だ。「ああ、何で、すぐにむし歯ができるのだろう。」 幼い頃から、歯が痛くなる度に、そう思う。毎日歯 を磨いているのに、むし歯になってしまう。なぜだろう。 僕は、ある歯科医師さんに聞いたところ、むし歯の原因は、歯磨きだけではなく、食生活が関係して いるのだという。 食生活。よく耳にはいる語だが、チョコやあめ玉をたくさん食べると、体にも悪いとある。砂糖の摂取量がむし歯の原因とばかり思ってい た。しかし、違うのだ。砂糖の摂取は量よりも頻度が原因なのだ。チョコやあめ玉は少し少し摂るよりも、一度の摂る方がむし歯になりにくいそうだ。 
それを耳にして、心底驚いた。まさか、それが原因とは夢にまで思わなかった。小学生の頃の僕は、食欲旺盛で一日の間食が数回あったので、それが今まで僕を 苦しめてきたむし歯の原因と思われる。改善するために、食事のバランス・間食の頻度を考えなければならなかった。 それから一年が過ぎ、中学生。食事のバ ランスを考え、歯も健康になってきた。なのに、また、歯が痛くなってしまった。原因は自分でも分かっていた。歯磨きだ。中学生になって全てが忙しくなって しまい、歯磨きが疎かになってしまったからだ。正しい歯磨きは、普通五分、ブラシを軽く持ち、軽く磨き、歯と歯肉の間をこする。わかっていたのに、できな かったというよりしなかった。歯磨き時間は二分、ブラシに力を入れて強く持ち、磨き、歯の表面をこすっていた。歯が痛くなるのは、当然のことだった。 そ して、再びあのキーンという音を聴くことになってしまった。何年経ってもその音は嫌いだった。治療してもらったあと、歯科医師さんから正しい歯磨きを指導 してもらった。赤い液体を使って、ブラシの使い方など一からだ。 「この歯についた赤い所は、磨けてないところだよ。歯肉のところも磨かなければ、歯磨き してもむし歯になりやすかったり、歯石がつきやすくなったりするよ。」 というアドバインスもくれた。「ゆっくり磨くことも大切だ。」とも言われた。僕は 学校に行く前に、なるべく速く行動し歯磨きに時間をかけてみることにした。すると、歯の痛みは出てこなくなりむし歯もゼロになった。共に、体の調子も良く なってきたと思う。 「歯」は自分自身に大きな影響を及ぼす部分だと、これらの体験で悟った。食生活・習慣・時間・健康が歯を大切にするか、あるいはしな いかで、とても変化するのだ。 これまで、歯についていろいろな体験を味わってきた。むし歯になって治って、またむし歯になっての繰り返しだ。しかし今 は、歯も体も心も健康である。「歯」はまさに、人の命であり、宝である。そのことに気づかせてくれて、熱心に指導してくださった歯科医師さんに感謝して、 もう繰り返さないように自分の宝を毎日かかさず磨いていこう。