平成13年度 良い歯のコンクール作文 最優秀作品

小学校低学年

『歯を大切に』 さつきが丘小 三年 手塚 海

 

 ぼくは、今虫歯がありません。それは、毎日歯みがきをしているからです。それに、ぼくは食べ物の、すききらいがありません。肉でも魚でもなんでも食べています。とくにセロリやパセリなど、みんながあまりすきじゃない物も、大すきです。だから歯もじょうぶなんだと思います。給食ものこさず食べています。そしてはみがきタイムでは、ていねいに、はみがきをしています。
 虫歯になった時は、歯い者さんへ行きます。いたいけど、虫歯が治るのでうれしいです。ときどき、虫歯があるかどうかけんさをしています。この前歯い者さんに行った時、歯い者さんが、
「きみの歯は、虫歯かなくていい歯だね。」
と、言ってくれたのでうれしかったです。
 ぼくはまだ、子供の歯がいっぱいあります。でも三年生になって一カ月すぎた日、歯がいっぱいぬけるようになりました。でこぼこしてて、ごはんもちょっと食べにくいけど、歯がいっぱいのびてきました。大人の歯がぬけたら、もう歯がはえてきません。だから、大人の歯を大事にしています。
 去年死んだひいばあちゃんが、入れ歯だとかたい物が食べられないし、おいしく思えないと、言ってました。だからぼくは、入れ歯を入れたくありません。はえてきた大人の歯を大事にしたいと思います。

小学校高学年

『むし歯にならないために』 永野小学校 四年 毛束 柚香子

 

 今年も六月四日が近づいてきました。だれがつけたのでしょうか。六月四日は、「むし歯予防デー」です。この日が近づくと、わたしたちの学校では、むし歯予防のためのポスターと作文をかきます。また、保健の先生からは、むし歯をつくらないためのことが書かれた印さつ物をいただきます。ですから、わたしはこのころになると、いつもは忘れている自分の歯のことや歯みがきのことについて、小さいころのことを思い出したり、反省したりします。
 わたしは、小さいころ歯みがきがきらいで、歯ブラシを口の中でごろごろ動かすだけでした。だから最後にお母さんが仕上げみがきをしてくれました。保育所に入ってからは、だんだん自分一人でやるようになってきましたが、それでもお母さんが仕上げをしてくれました。
 小さいころの歯みがきは、わたしのきらいなもののひとつでした。口の中につばがたまったり、にがくなったりするのでいやでした。
 小学校に入ってからも歯みがきはすきではありませんでした。口がにがくなるのがいやではなく、めんどうだったからです。わたしが夜テレビを見ていると、必ずいい場面で、
「はやく歯みがきをしなさい。」
と、お父さんやお母さんにおこられました。そのたびに、
「コマーシャルになったらやるね。」
と答えていました。
 でも、今では自分からやるようになり、お父さんやお母さんにも何も言われなくなりました。
 また、自分でできるようになったことがもうひとつあります。それは、歯ブラシを取りかえることです。前は、お母さんがやっていました。しかし、今は自分で取りかえの時期かどうかが判だんできるようになりました。
 歯ブラシを後ろから見て、毛先が外側にはみ出ていたら、取りかえのサインです。家の歯ブラシだけでなく、学校の歯ブラシも自分で判だんして新しい歯ブラシにかえています。
 このごろは、歯を守るために、歯みがきや歯ブラシの他に、ふだん食べているおやつにも気をつけています。さとうを取りすぎないように甘いものは少なめにし、ジュース類もあまり飲まないようにしています。
 小さいころきらいだった歯みがきは、今ではぎゃくにしないと気もちがわるいです。歯みがきをした後、必ず舌で歯をさわってきれいにみがけたかどうか確かめています。つるつるになったとき、これで大丈夫、と思います。また、時々は鏡を見ながらやっています。
 わたしは、今一本もむし歯がありません。お母さんのきょう力があったり、自分でも気をつけて歯を守ってきたからだと思います。わたしは、これからもむし歯をつくらないようがんばります。

中学校

『毎日の食生活から歯を考える』 南押原中 三年 深津 恵梨子

 

 私の祖母は、六十八歳を迎えた今でも、むし歯が一本もありません。歯医者の治療の跡も無いのです。隅から隅までしっかりそろった自分の歯です。
 私は最初それを見てとても驚きました。お年寄りはみな入れ歯になるのがあたり前だと思っていたからです。私なんて、小さな頃から虫歯をつくってしまい、今でも、ほとんど毎年歯医者へ通っています。おかげで私の歯は隅から隅まで治療の跡だらけ。歯医者へ行くというのはとても憂うつな気分です。いままで何度も痛いめにあってきました。
「虫歯は全て自業自得。普段自分がどんなにだらしない生活をしているかの表れなんだからーー。」
と、私は家族から度々注意を受けるのですがつい、夜遅くまで勉強したり、部活で疲れて眠い時などは、歯磨きをさぼってしまいがちで、何度言われても同じ失敗を繰り返してしまうのです。
 ですから、私は祖母がとてもうらやましいです。しかし何か特別に気を付けていたことでもあるのかと質問すると、特に何もしていないと言われました。それどころか、昔は今より歯の医療技術も発達していなかったし、何より戦争中で貧しかったため、歯磨きなども充分でなかったといいます。
 ではなぜ、祖母は六十八年間も健康な歯を保っていられたのでしょう。私が疑問に思っていると祖母が話してくれました。
「今と昔じゃ、食べている物がほとんど違うからね。昔は大豆や小魚は毎日食べたもんだよ。今の人はおかしやジュースばっかり食べているからね。それに今の食べ物は昔よりパンや肉料理などのやわらかい食べ物が増えているよ。」
 なるほど、祖母と私の歯の違いは毎日の食生活にあったのです。
確かに、私もお菓子やジュースはよく食べているのに対し小魚や大豆はほとんど食べません。家の食卓にもどれか一品には必ず肉などのやわらかい食材が使われています。これではアゴの筋肉が発達せず、丈夫な歯が作れません。
 今、私達現代人の歯の健康が危ぶまれている中、食生活での問題はとても重要だと思います。子供の頃から大豆や小魚に親しんできたお年寄りでも入れ歯になっている人が多いのですから、私達が老人になる頃にはきっと今より歯を失って不便な思いをする人が増加するはずです。祖母の話を聞いてから私もなるべく大豆や小魚を食べるようにし、お菓子や炭酸飲料も控える努力をしています。
 現在は虫歯を防いだり、なってからの治療にはすばらしい技術がありますが、それ以前の虫歯になりにくい丈夫な歯づくりという点で私達はもっと食生活を改善していかなければならないのではないかと強く思いました。

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